両建解消法
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(1) 両建戦方について
先物取引にあって、しばしば耳にするのが 「両建てしたが、どうしたらよいか...」 と、大概の人が後で悩む。
一般には両建ては損の値洗いは確定だから、その時点で思い切って建玉を処分し、次のチャンスを待って再出動を期す(両建てすべからず) と成っているが、言うのは簡単であるが損が絡む事であるから基本通りに出来ないのが人間の弱さである。
その様な事で時間だけ過ぎても解決にはならないので今後の参考にでもと思いしたためてみます。


(2) 両建ては自分の建玉の保険つなぎ
見込み外れの自分の建玉の損失をそれ以上拡大させないという意味からすれば両建は建玉のヘッジ(保険つなぎ)の役割を持ち、通常の保険つなぎは現物市場の損失を先物市場にヘッジする。
現物の損失は先物の利益、先物の損失は原物の利益でカバーする。両建は先物の損失を先物でカバーする事、又当初の思惑が当れば先物にヘッジする事が無い事である。
この事から両建は純粋な投機の保険と言える。


(3) 一般的な両建ての外し方
両建で最も注意しなければならないのが、一方の建玉の外す (タイミング) である。時期を誤ると 「両建ての両損」 を招く。
利の乗っている玉を外して、損玉を残す。そんな虫のいいやり方は余程の事が無い限り取るべきではない。むしろ損玉の方を処分して利の乗っている玉は残しておくべきである。
相場格言に曰く (両建ては損から外せ) だ。なぜならば相場格言に曰く「損は小さく、利は大きく」損玉は現実の相場の流れに逆らっているもので、この様な玉は早く処分しておくのが賢明である。
一方 利の乗っている玉は現実の相場の波に乗っているので、放っておけばもっと大きな利益を生むチャンスがある。
「損は小さく、利は大きく」 という理想を現実な物にする為に、両建ての外し方は損玉から外すのが基本である。


(4)両建てした玉は安易に外すなかれ
そもそも両建てはこれ以上の追証 (建て玉を維持する為の追加の証拠金) 請求を避けたい為に、己のポジションに蓋をする様なもの。
相場の行方を見定めない内から、少し利が乗ったから片方を利食ってしまうと更に一段下がった時に試す術が無くなる。あわてて再び両建てで凌ごうとするが最早どうする事も出来ない。
少なくとも相場の流れを予測して、天底の目安を確認出来た時に片方を外す。利抜きで対処するにしても、損切りを先にするにしてもである。


(5) 両建ての幅が開き過ぎた場合いの処置

この様な状態の経験が時にはあると見られる。仕方なくこの様な状態になった難題の対処は、値洗い計算をしたのち、残りはいくらと見て潔く損切りする物はして、残金で続けるか....との方法もあるが、出来ていればもっと早いうちにしているとの声が多いのもまた確かである。
ただここで解る事は相場は毎日動いているのも事実である事から、この中間レンジの動きをうまく利用するに越した事はない。
このレンジ内の上下を利用し売り買いのナンピンをかけ、古い玉との平均値を縮めていき、少ない動きで引かれ玉の対処をした方が追加の証拠金を入れ、ただ待つ以外の方法よりマシと見られ動き方によっては両玉とも利喰になる事も有り得るのである。

以上は、相場の一般的な対処の仕方の一部であり、両建玉の処置にはその時々の相場動向によって売り玉の這わせ方、買い玉の扱い等、ウェイトの掛け方が随分と違う。
今どうしたら良いか、などの 詳しくは こちら に状況説明をしていただき、その手助けをさせていただければと思っております。